心療内科・精神科
統合失調症
統合失調症とは、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、感覚をまとめることが難しくなる脳の病気です。
思春期から40歳ぐらいまでに発病しやすく、まれに小・中学生の児童にも起こります。約100人に1人が罹る、珍しくない病気です。
症状は、大きく「陽性症状」と「陰性症状」の2つに分けられます。
陽性症状には、脳の中で生じた感覚を実際に有るように感じる「幻覚」と、事実と異なる内容を信じてしまう「妄想」、思考がまとまらなくなる「思考障害」などがあります。病状が重い時に、自分でこれらを病気の症状と気づくのは難しいです。
陰性症状とは、喜怒哀楽が乏しくなったり、自発的に行動しようという意欲がなくなったり、自分の殻に閉じこもりがちになることをいいます。
この他に、記憶力の低下、注意力や集中力の低下、判断力の低下など、認知機能の低下もみられます。
治療は、抗精神病薬による薬物療法と、精神科リハビリテーションを併用します。
精神科リハビリテーションとは、精神科デイケア、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育などのことで、医療機関や地域の精神保健福祉センター、自立訓練事業所などで行われます。